レイクルイーズスキー場の東側にあるスコーキーループに2泊3日でテント泊行ってきました!こちらのトレイルは公共交通機関のみでのアクセス可能です!
<スコーキーループ:Skoki Loop>
距離:39.4km(フィッシュクリークトレイルヘッドからループで帰ってきた時の距離)
所要時間:(今回サイドトリップなどもしていたので正確な時間測れず…)
トレイルヘッド:フィッシュクリークトレイルヘッド(Fish creek)
ルートタイプ:ループ(反時計回り)
レイクルイーズスキー場の東側にあるスコーキーループは、ハイウェイからも近いながら、静かな自然が広がっているバックカントリーエリア。距離は長いですが平坦な道が続くのでテント泊初心者にもおすすめです!トレイル場に幾つかのテントサイトがあるので自分の体力に合わせて計画が立てられます。
<1日目>フィッシュクリーク〜ヒドゥンレイクキャンプ場泊
バンフの街〜レイクルイーズヴィレッジ
1週間後に4連休があるということでどこかテント泊しに行こう!と思い、公共交通機関でアクセス可能なスコーキーループに行くことに決めましたが、Parks Canadaのバックカントリーテント予約ページを見ると、夏はすでにほぼほぼフル…。本当は1泊目はベイカーレイクに泊まりたかったのですが、予約が取れなかったので空いていたヒドゥンレイクに即予約。しかし、バンフ↔︎れイクルイーズヴィレッジ間のRoamバスも午後3時まで満席でした。さすがハイシーズン。
どうしようか困っていたところ、友人がその日朝レイクルイーズ方面に行くということで車に同乗させてもらい、なんとかヴィレッジの方まで行くことができました。
レイクルイーズヴィレッジ〜フィッシュクリークトレイルヘッド
ヴィレッジからレイクルイーズスキー場まではフリーシャトルバスが出ているので、そのバスに乗った方がトレイルヘッドまで近いのですが、シャトルの始発は10:50と遅め。私は8:00にヴィレッジについていたので歩いてトレイルヘッドに向かいました。
レイクルイーズ方面に歩いていくと、途中で「スコーキーロッジ」へ続く看板が出てくるのでそこを右へ曲がります。道なりに進んでいくと駐車場が見えてきて、ここがフィッシュクリークトレイルヘッドとなります。ヴィレッジ〜トレイルヘッドまでは大体3kmでした。


フィッシュクリークトレイルヘッドにはトイレもありました。
フィッシュ・クリークトレイルヘッド〜ヒドゥンレイクキャンプ場
トレイルヘッドから4kmほどはスキー場の一部を歩いていくので、未舗装の砂利道を歩いていきます。ここが見晴らしもないし長いしちょっとダレるポイント。途中スキー場関係者の車などが通っていくので、乗せて欲しいなぁ〜と思いながら頑張って歩きます。

スコーキーロッジに行く人はここの手前まで送迎がつくようです。ただこのロッジは人気が高いので予約は早めにしたほうがよさそう。
ここから少し登っていくと少し視界が開け、川を2回渡るとヒドゥンレイクキャンプ場への分岐が出てきます。
ヒドゥンレイクはトレイルヘッドから1番近いテントサイトなので昼前についてしまいました。

こちらのテントサイトは、↑のような感じで区画分けがされていました。区画に番号などはなく、来た人から好きな場所にテントを張っていくスタイルでした。
おまけ:ヒドゥンレイクキャンプ場〜ミオソティス&ジガディナス・レイク
1日目はだいぶ時間が余ったので、テントを張って大きな荷物を置いてからサイドトリップをしてきました。
ヒドゥンレイクキャンプ場からターミガンレイクを越え、Packer Pass Trail を進んでミオソティスレイク・ジガディナスレイク方面へ。往復大体10kmのコースです。
キャンプ場〜ターミガンレイクまでは少し登ります。トレイル脇にはゴロゴロと大きな岩が転がっていますが、道はかなり歩きやすく整備されているのであまり疲れません。

ターミガンレイクをバックにアネモネ。お花が終わった後のこのおじいちゃんみたいな姿が可愛らしい。

見晴らしのいい場所でお昼を食べていると鹿がひょっこり顔を出してきました。かわいいですが、近くに野生動物が現れると少し怖いです。
ターミガンレイクを右側にしてしばらく歩いていくと、分岐が出てきます。ここには看板などはないので見落とさないように注意が必要です。左側の斜面にトレイルがついているのでそこを道なりに進んでいきます。

登り切ったところからジガディナスレイクの姿が!ターコイズブルー!
さらに歩みを進めると、今度はミオスティスレイクが現れました。

この2つの湖は繋がっていて、上にジガディナスレイク、そしてそこから水がミオスティスレイクの方へと流れ出していました。どちらも氷河の溶け水が入り込んだ氷河湖ですが、上段にあるジガディナスレイクの方が氷河の溶け水が運んできた岩の粉:ロックフラワーがたくさん入り込んでいるので白っぽく見えます。
ロックフラワーの量によって湖の色が変わることは知っていましたが、実際にいっぺんに2つの湖の色の違いを見ると面白い!他に誰も人がいなかったので景色を独占したようでとっても気持ちが良かったです!(レイクルイーズやモレーンレイクは綺麗ですが常に多くの人がいるので…)
キャンプ場に戻った後はヒドゥンレイクの方へ行ってきました。こちらはキャンプ場から約15分ほどで到着。

<2日目>ヒドゥンレイクキャンプ場〜マーリンメドウキャンプ場
ヒドゥンレイクキャンプ場〜ターミガンレイク
朝5:30頃起床してピクニックテーブルのある場所で朝ご飯。カナダの夏は日が長く、夜10時を過ぎても明るいので行動時間が日本の登山よりも遅いのか、誰もいなかったです。キャンプ場を出発したのが7:00過ぎでしたが、誰も起きてきませんでした。
キャンプ場からターミガンレイクまでは1日目のサイドトリップですでに通っているのでサクサク進みます。

↑トレイルの後ろを振り返るとマウントテンプルが見えました。その左奥にはモレーンレイクから見えるテンピークスの山々が!
登りきるとターミガンレイクが現れます。こちらの湖は湧水からできているのか、透明な色をしていました。スコーキーバレーの風景は、広々としていて自分が冒険物RPGの主人公になった気分で歩けます。

ターミガンレイク〜ベイカーレイク
1日目はターミガンレイクの途中の分岐で左側のPacker Pass Trailに進みましたが、2日目はまっすぐ進みます。湖を過ぎるとベイカーレイク方面に行く道とディセプション・パスを通ってスコーキーロッジ方面へ行く分岐が出てきます。今回は反時計回りのループを計画していたので、ベイカーレイク方面へ進みました。
1泊2日で計画を立てる人は、直接スコーキーロッジ方面へ行くのがおすすめです!
分岐から1.5kmほど歩くとベイカーレイクが見えてきました。

ベイカーレイク〜レッドディアレイク
ベイカーレイク〜レッドディアレイクまでは約8kmくらいあり、トレイルの脇の植物の背が高めでトレイルの道幅も狭目です。

なので虫が大量にいる場所を何度も通ることになりました。普通に歩いているだけで口などに虫が入りそうになるので、手拭いで顔の下半分を覆ってサングラスをかけて歩いていたのですれ違う人には変な人だと思われた気がしますがどうしようもないですね。虫除け対策をしていくことをお勧めします。

↑レッドディアレイクスは湿地帯っぽい雰囲気でした。
レッドディアレイク〜マーリン・メドウキャンプ場
レッドディアレイクスまで来れば本日のキャンプ地まではあと3〜4kmほど。

こんな感じの道を歩いていきます。途中どこか見晴らしのいいところでお昼を食べたかったのですが、うまく見つけられず結局樹林帯の中で食べました。
おまけ:マーリン・メドウキャンプ場〜マーリンレイク
キャンプ場には13:00頃到着。距離はありますが平坦なので思ったより早くつきました。ループ回るだけなら1泊2日でも余裕そうな感じです。
時間も余力もあったので、テントを張った後はマーリンレイクへ出発です。キャンプ場からピストンで行くルートもあるのですが、せっかくなら違う道を歩きたいと思い、スコーキーロッジからループで帰ってくるルートでマーリンレイクへ行ってきました。

可愛らしい見た目のロッジ。いくつか建物がありました。海外の小屋も泊まってみたいですね…。このトレイルの右側にマーリンレイクへの道が続いています。ただ、スコーキーロッジから湖までの道は岩場の道で、いつ落石があってもおかしくないような場所なので天気の悪い日などはお勧めしません。

岩場を登っていくと右側に小さな湖が見えてきます。こちらはCastilleja Lakeです(発音がわかりません)。1日目に行ったミオソティス・ジガディナスレイクのように上下段に分かれている湖で、マーリンレイクが上にある湖です。

↑Castilleja Lake

↑マーリンレイク
帰りは樹林帯を抜けてマーリンメドウキャンプ場に着く道を歩きました。
<3日目>マーリンメドウキャンプ場〜レイクルイーズヴィレッジ
おまけ:スコーキーマウンテン
3日目の朝も5:30起床。テントは張ったまま、必要なものだけ持ってスコーキーマウンテンに登ってきました。天気はあいにくの曇り空。
スコーキーロッジから山頂までは約2km、標高差は600mほど。この3日間でいうと唯一山登りしている感覚になるポイントです。最初は樹林帯、30分ほどで視界が開け、がれ場に出ます。がれ場に出るとトレイルがわかりづらくなるのでケルンなどを目印にして進みましょう。また、下山時は滑りやすいのでポールがあると楽だと思います。

頂上に出ると、今まで歩いてきた道が見えてきます。ループ全てを見ることはできませんが、3日間で自分が辿った道を見ると感慨深いものがありますね。
↑の写真は、ウォール・オブ・ジェリコを中心に、右上:マーリンレイク、右下:Castilleja Lake、左上:ジガディナスレイク、左下:ミオスティスレイクと、4つの湖をいっぺんに見ることができます。

↑レッドディアレイクスも頂上からその形を見ることができました。
マーリン・メドウキャンプ場〜ターミガンレイク
スコーキーマウンテンから下山し、キャンプ場に戻った後は軽く朝ごはんを食べ、テントをたたんで出発しました。帰りはディセプションパスを通っていきます。

ジガディナスレイク(上)とミオスティスレイク(下)。何度みても湖の色の違いが面白いです。
ターミガンレイク〜フィッシュクリークトレイルヘッド
ターミガンレイクからはひたすらトレイルヘッドまで歩いていきます。1日目・2日目と違って小雨で遠くの山が見えないので写真を撮るために立ち止まることもなく進みます。
フィッシュクリークトレイルヘッド〜バンフ(Flix Bus)
14:45、フィッシュクリークトレイルヘッドに到着しました。車があればここからすぐに帰れるのですが、私は車を持っていないのでバス停のあるサムソンモールまで歩かなければ行けません。入山の時はサムソンモール〜レイクルイーズスキー場のシャトルバスの始発が遅くて利用しなかったのですが、下山時はシャトルバスの時間があったのでトレイルヘッドからスキー場へ向かうことに。

左側に小さく写っているバスがサムソンモールへ向かうフリーシャトルバスです。右手前の写真から切れているエリアはバス停になっていますが、レイクルイーズやモレーンレイクに行くシャトルバスになっていました。
スキー場〜ヴィレッジまでのシャトルを利用すると少し楽ですが、待ち時間などを考えるとトレイルヘッドからヴィレッジまで歩いても時間的にはそこまで変わらないかも、という印象でした。
ヴィレッジからは、shellからFlix Busに乗ってバンフまで帰りました。レイクルイーズエリア↔︎バンフはRoamバスが走っているのですが、テントサイト予約の際にRoamバスを予約しようとしたところ、レイクルイーズからバンフ方面へ行くバスは午後は全て満席…。そのため、カルガリーへ向かうFlix Busを利用しました。バンフ↔︎カルガリー間のFlix Busは直前になると満席のことがありますが、レイクルイーズエリア↔︎バンフ間は結構空いていることが多いです。Roam Busの予約ができなかった時にチェックしてみてください。
テント泊の注意点
今回初めて海外でテント泊をしましたが、日本とは異なる点がいくつかあったので書いていきたいと思います。
①テント内に匂いのするものを持ち込まない。
カナディアンロッキーは野生動物との遭遇率が非常に高い場所です。そして、人が野生動物の生息域にお邪魔しているので、自分の身を守るためにも、動物たちを守るためにもそれぞれが気をつけていかなければいけません。野生動物が人間の食べ物の味を知ってしまうと、人を襲ってしまうようになりかねません。すると、その動物は結果的に殺されてしまうことになります。
そうならないために、テントサイトには食べ物の保管庫が設置されています。ボックスタイプもあれば、ポールで吊り上げるタイプのものもあります。


テントに食べ物があると、夜寝ている間に動物に襲われる可能性があるので十分気をつけましょう。食事の際も、テントの中ではなく、設置されているピクニックテーブルを利用しましょう。
②水の確保方法
日本の登山では山小屋が各所にあったり、地図に水場の場所が記載してあり、そこから水を補充することができます。しかし、こちらは日本ほど山小屋が多くありません。また、川の水は動物の糞尿に含まれる寄生虫が含まれている可能性があるため、直接飲むことはできません。下痢や腹痛を引き起こすことがあります。
そのため、浄水フィルターや浄水タブレットなどを使って飲みましょう。
余談ですが、7月の山の中は非常に蚊が多くて鬱陶しいです。虫除け対策もしていくといいと思います。